河上宮甫子(19=札幌リージェント)がプレーオフを制し初優勝を果たした。首位と2打差の2位からスタートし、2バーディー、1ボギーの71で回り、3日間通算218で女王に輝いた。同じ千歳市出身で今季レギュラーツアーに出場している宮沢美咲(20=大倉)に刺激を受けながら、将来はプロを目指す。上位6人が日本女子アマ選手権(6月13日開幕、秋田CC太平山・日本海コース)出場権を獲得した。

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初の女王に輝いた河上の目から自然と涙があふれ出た。「泣くとは思っていなかったけど、緊張していてプチッと糸が切れたような感じで」。18ホールを終え斎藤碧夏(15=JGAジュニア会員)と並びプレーオフに突入した。1ホール目でパーセーブした河上に対し、斎藤がパットを決めきれずボギー。勝負は決まり、河上は目を潤ませた。

9番パー4の2打目、ピンまで残り155ヤードを6番アイアンでピン横約2・5メートルにつけ、この日初のバーディーで1打差に詰め寄った。後半12番でバーディーを奪い追いつき、我慢のゴルフを続け勝利につなげた。「この試合で優勝すると書き初めにも書いて、今年こそはと思っていた」。今年1月に「北海道女子アマ優勝」と書き記した目標をしっかりとかなえた。

立命館慶祥高を卒業後、立命大に入学。法学部の2年生になる。平日は講義後の夕方から練習。土日は部活動の一環で、キャディーのアルバイトをした後にラウンドをこなしている。1番の課題だった飛距離アップのため、オフにはジムに週2度ほど通い筋力アップ。ドライバーショットは約10ヤード伸び、230ヤードを超えるショットを打てるようになった。1人暮らしで自炊も行い、サラダなどを中心に栄養管理も行っている。

同郷のプロに刺激を受ける。今季レギュラーツアーに出場している宮沢は5月のメジャー大会、ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップで初日首位スタートを果たすなど奮闘している。1学年上の先輩だが、2月には一緒に食事に出かけるなど親交があり「刺激になる」と元気をもらっている。日本女子アマは3年連続3回目の出場となる。「まずは4日間試合がしたい」と意気込む。将来的な目標はプロゴルファー。初のタイトルをステップに、夢に向かって歩んでいく。【山崎純一】

◆河上宮甫子(かわかみ・みほこ)2004年(平16)3月8日生まれ、千歳市出身。千歳小3年時にゴルフを始める。立命館慶祥高3年時の北海道高校選手権個人の部で優勝。血液型A。ベストスコア68。好きな食べ物はカマンベールチーズ。家族は両親と妹。161センチ。

<上位選手ひと言>

◆プレーオフで敗れ2位に終わった斎藤 この試合で優勝するために冬から練習してきたので、めちゃくちゃ悔しい。

◆昨年の優勝者で4位に終わった西沢里世(20=ゴルフ5) 優勝しかみていなかった。終わったことはしょうがないので日本アマ、プロテストに向けて頑張りたい。

◆5位の根田うの(14=札幌北広島) すごく悔しい結果。改善すべきところを改善しながら、今後またしっかり自分のゴルフをしていけたらなと思います。