ツアー通算5勝の西郷真央(22=島津製作所)が今季初勝利を飾った。

雨降る寒い最終日、首位を守り抜いた。2番パー3でボギーをたたいたものの、5番パー5からは3連続バーディー。6番パー4では10メートル近いパットを沈めると、7番パー3でも長い距離を決めた。

「6度目の優勝ですが、すごく苦しい時期が長かったので、またこうして優勝できて、支えて下さった方に結果で恩返しができてうれしく思っています」

昨季、開幕から10戦で5勝を挙げる快調なスタートを切ったが、徐々に調子を落とした。「うまくいった取り組みと、そうでなかったものがはっきりしていた」。日本女子オープンから苦しみ始め、国内女子ツアー最終戦のJLPGAツアー選手権リコー杯では、通算35オーバーをたたくなど苦難の時を過ごすこともあった。

今季は徐々に調子を取り戻していた。ここまでトップ10入りが6回。8月のCATレディースではプレーオフで敗れ2位、9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでも最終日に追い上げて2位に入っていた。

公言する米ツアー挑戦へ、加速した。30日からは米アラバマ州で来季米ツアー出場権を争う最終予選会に出場予定。「予選会のためにクラブセッティングも変えてきた。少しずつ調子を上げていきたい」とこの1年間で米参戦を念頭に調整を続けてきた。

それでも目の前の戦いに集中していた。「今週は今週で頑張りたい。明日は明日のプレーをする」。その言葉通り、リーダーボードの最上部は明け渡さなかった。

昨年5月のブリヂストン・レディース以来、539日ぶりとなるツアー通算6勝目をあげた。勢いに乗って、予選会に臨む。

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