渋野日向子(24=サントリー)が来季米ツアーのシード落ちが決まった。通算イーブンパーの280、61位で自身の今季最終戦を終えた。年間ポイントランキングは2つ下がって83位となり、80位までに与えられる来季ツアー大会のフルの出場権を逃した。それでも条件付きで一定の試合は出られる見込みで、来季も米ツアーを主戦場にしていく。勝みなみ、西村優菜はともにランキング80位以内に入り、シード権を獲得した。

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渋野の逆転でのシード権獲得は、痛恨のトリプルボギーで一気に遠のいた。12番パー3、ティーショットを2度続けて池に落として万事休す。直後に3連続バーディーを挙げたものの、時すでに遅かった。「この結果になってしまい残念ではあるんですけど、仕方ないかなと思います」。こわばった表情で現実を受け止めた。

来季のシード権を得るためには、年間ポイントランキング80位以内に入ることが条件だった。大会前の時点で81位。自身が出場権を持っていた最後の一戦で逆転を狙ったが、逆に順位を下げる結果となり、83位でシーズンを終えた。

米ツアー参戦2年目の今季、開幕前からスイング改造に取り組んだ。しかし左手親指痛の影響もあり、不本意な結果が続く日々。昨季5度あったトップ10入りは、今季は3月のドライブ・オン・選手権(7位)1度だけに終わった。

ランキング81~100位であっても、一定数の試合には出場可能だ。当然ながら、世界を舞台にした挑戦をやめるつもりはない。「来年もこの場所で戦って、25年シーズンにはシードで出られるように頑張ります」。限られたチャンスで結果を積み上げていく。

下を向いている時間はない。「もっと自信をつけて戦えるように頑張らないとシードも取れない。このオフは大事だなと思います」。山積みの課題を、ひとつずつ克服していく。

◆米女子ゴルフ年間ランキングとシード権 前年ポイントランク上位80位までは“カテゴリー1”として、ツアー大会への出場権を最優先に持つ。以下、生涯獲得賞金上位20位、過去5年のメジャー大会優勝者(優勝時にツアーメンバー)などの順に優先される。年間ランキング81~100位は11番目のカテゴリーとなり、一定数の試合に出ることが可能。前年83位前後だった選手は今季35試合中20試合程度に出場できた。最終予選会通過者はさらに下のカテゴリーに位置する。