2017、2019年賞金女王の鈴木愛(29=セールスフォース)が10アンダーで並んだ小祝さくら(25=ニトリ)とのプレーオフを制して2週連続優勝で、節目の通算20勝目を挙げた。

「天候がすごく悪くハーフの勝負になりましたが、終わるのが早く感じて優勝の実感も少ししか芽生えていない。先週優勝した中ですぐに優勝できてすごくうれしい。20代で20勝が目標だったのでうれしい」

悪天候のため、インコースの9ホールで行われた最終ラウンド。首位タイから出た鈴木は10番でボギーと最悪のスタートとなったが、すぐに気持ちを切り替える。12番パー3でバーディーを奪うと、13番パー5では約8メートルをねじ込み、14番パー4では約4メートルを沈め、3連続バーディー。15番でボギーも16、17番で連続バーディーを奪って勢いに乗った。優勝争いは10アンダーで並んだ小祝とのプレーオフへ。激しい雨の中、2回目のプレーオフで約2メートルのパーパットをねじ込む。小祝はパーを逃して決着がついた。

前週明治安田レディスでは4日間首位を譲らず、初の完全優勝で通算19勝目を挙げた。翌週の今大会も2日目から首位で、最終日は前週と同じく小祝との競り合いを制した。

2度の賞金女王獲得後、20年から23年までは優勝2回にとどまった。一時はモチベーションを失い、引退もよぎったが「30代でももっと活躍できるところを」と通算30勝以上の永久シードを目標に定めて気持ちを切り替えた。今季はそんな心身の充実がプレーに出ているといえそうだ。

荒天予報の最終ラウンドはインコースの9ホールのみのプレーで45ホールで争われた。セカンドカットも行われ、38位タイまでの50人が予選通過も、28位タイまでの37人が最終ラウンドをプレーした。