アマチュアの中野麟太朗(20=早大)が1イーグル、8バーディー、ボギーなしの61で回り、10アンダーで、2位に3打差の単独トップで発進した。

10番からスタートし、14番パー4で残り106ヤードの第2打がピン横1メートルで弾みカップイン。これで勢いの乗ると、その後もスコアを伸ばし、最後は5連続バーディーで締めくくった。「終わったときは驚いたけれど、回っているときは楽しかった。なんでもできそうな気がした」と笑った。

身長185センチ、体重90キロの恵まれた体の早大生。昨年6月には日本アマチュア選手権を制した。今年1月末からは約5週間、ニュージーランドでゴルフ修行を積んだ。その成果は感じているようで「ショット力が上がったと思う」とうなずく。

前日には「1人焼き肉」でパワー補給。「お客さんが僕1人しかいなかったので、お店のおばちゃんが焼いてくれた。『いいスコアが出たらまた来ますね』と言ったんで、今日また行かなきゃ。でもお店の人、『10アンダー』って言っても分かりますかねえ」と笑った。

アマチュアでツアー優勝を果たせば、昨年11月のダンロップフェニックスを制した杉浦悠太以来8人目。アマチュアによる開幕戦Vとなれば史上初の快挙となる。第2ラウンドに向けて、「順位を気にしてしまうと、すぐに落ちてしまう。今日みたいに、1打を打ったら次の1打という考え方でやっていきたい」。無心になって、目の前のプレーに集中する。【奥岡幹浩】

◆中野麟太朗(なかの・りんたろう)2003年(平15)11月11日生まれ、東京都出身。明大中野高-早大スポーツ科学部トレーナーコース在学中。ゴルフ歴は7歳からで、「父の読んでいたゴルフ漫画で興味を持った」。好きな焼き肉の部位はハラミ。趣味は「ご飯。食べログをずっと見ています」。名前は勝海舟の通称に由来し、母の出身地の台湾では「郎」が良くない意味を持つことから「朗」に。185センチ、90キロ。