史上最速となる国内ツアーのプロデビュー戦優勝が現実味を帯びてきた。22年全米女子アマチュア選手権で、日本人2人目の優勝を果たした馬場咲希(19=サントリー)が、首位と1打差の4位で最終日に臨む。3打差7位から出て6バーディー、2ボギーの68と4つ伸ばし、通算9アンダー、135。20年笹生優花の2戦目を上回るプロテスト合格後の最速優勝へ、首位の古江彩佳、高橋彩華、桜井心那を追う。

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快挙を予感させるミラクルショットが続いた。後半の13番パー3。5人が並ぶ首位を1打差で追っていた馬場が放ったティーショットは「入りそうだった」と、ホールインワン寸前だった。50センチにつけ、難なく9アンダーに伸ばして首位に並んだ。さらに14番パー4は、ピンまで8ヤードのラフからチップインで連続バーディー。先に10アンダーとしていた高橋、桜井に食らいついた。17番のボギーで1歩後退したが、デビュー戦優勝を射程にとらえ、最終日に臨むことになった。

「若干、ショットは良くなかったけれど、うまくスコアをまとめて、60台であがることができたのはよかった」と、納得顔で振り返った。それよりも「組み合わせにも恵まれて楽しく回れた」と、同組の小祝さくららと談笑しながらラウンドしたことがうれしかった。

昨年11月、プロテストに1発合格し、ルーキーの今季は米下部ツアーが主戦場だった。ただ英語もできない中、6月に武尾隆央コーチが渡米するまでは完全に単身。さらに「ほぼギャラリーがいなくて…」と、たまに拍手や声援を送ってくれるのは、犬を連れていたり、自転車に乗っていたりと、通りがかりの会場付近の住民だけだった。楽しく会話しながらのラウンド、拍手や声援、国内ツアーでは当たり前のことが何よりの後押しだった。

4番パー3では8メートルの難しいラインを決めきって伸ばすなど、グリーン上もさえた。今大会開幕前日の10日に、アマチュア時代も含めて初めて実戦投入したマレット型のパターがフィット。初優勝への意気込みは「ウフフッ」とけむに巻いたが、最速優勝へのお膳立ては整った。【高田文太】

【写真特集】お菓子を配る馬場咲希 もらったお菓子を食べ笑顔の小祝さくら/女子ゴルフ第2日