メジャー女王の次は、日米ツアーをまたにかけた2週連続優勝と、姉妹タッグ優勝が標的だ。女子ゴルフで前週、AIG全英女子オープンを制し、日本人女子6人目のメジャー優勝を果たした山下美夢有(24=花王)が、8日開幕の北海道meijiカップで、今季初めて国内ツアーに出場。7日は会場の北海道・札幌国際CC島松Cで、プロアマ戦に出場するなどして最終調整した。今大会のキャディーは、奈良育英高3年の妹蘭さん(17)を起用。溺愛する6歳下の妹の目の前で、強い姿を見せる。

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疲れているはずなのに、不思議と疲れを感じなかった。山下はプロアマ戦の18ホールを、笑顔を絶やすことなく回りきった。「口も達者やし、ほんまに何て言うか。かわいいんです」。妹というよりも、もはや母親のような感覚で蘭さんと接していた。全英女子オープン優勝を決めたのが日本時間4日で、帰国は5日。そこから前日6日の夜に北海道入りと、息つく間もない忙しさだった。それでも溺愛する妹が隣にいれば、次への活力が湧いてきた。

蘭さんがキャディーを務めるのは、今大会が3度目となる。最初の23年CATレディースは、第2ラウンドを終えて4位だったが、山下が体調不良で最終ラウンド開始前に棄権した。2度目の昨年アクサ・レディースは、2位から臨むはずだった最終ラウンドが悪天候のため中止。山下は「妹も(キャディーを)やりたいと言っていたし、2回やってもらったけど最終日まで行けてない、今回は『三度目の正直』で、一緒に優勝目指して頑張りたい」。メジャーに勝った達成感も一時封印するほど、妹と優勝したい思いが強まった。

ただ山下は妹に対し「期待はしてない」と話し、爆笑した。風やグリーンの読みにたけたプロキャディーよりも、経験も知識も乏しいのは承知の上。「明るいので、面白いことを言ってもらって、私がリフレッシュして回れるようにしてもらえたら」。“一服の清涼剤”の役割に期待した。

将来、プロを目指す蘭さんも心得ていた。「技術では姉に言うことは何もないので、試合中は盛り上げたいです」。ゴルフ歴半年で初めてキャディーを務めた時は「どこ打ってんねん」などと、ツッコミを入れていたが、今はその隙もないほど技術は完成されたと妹も熟知している。蘭さんも「変わらず(調子は)いいと思います。姉妹タッグで優勝」と、思いは山下と同じ。米国の大学に留学し、プロを目指す計画の妹の目の前で、最高の刺激を与えるつもりだ。【高田文太】