前週、AIG全英女子オープンを制し、日本人女子6人目のメジャー女王となった山下美夢有(24=花王)は、6ホールを残して暫定21位で第1日を終えた。12ホールを終えた時点で3バーディー、2ボギーの1アンダー。4アンダーで暫定首位の入谷響、森田遥とは3打差で、第2日は50位タイまでの決勝ラウンド進出をかけて、第1ラウンドの残り6ホールと、第2ラウンドの18ホール、計24ホールを回ることになった。
スタートの1番パー4のティーイングエリアには、メジャー女王の凱旋(がいせん)を一目見ようと、大勢のギャラリーが詰めかけた。フェアウエーに運んだティーショットに、盛大な拍手が起きた。第2打はグリーン手前のラフに入れ、第3打でも寄せきれず「あ~」と、ため息が起きても、3メートルのパーパットを強気に打って決めきると「オーッ!」と、歓声を呼び起こした。
2番パー3で、ティーショットをグリーン右奥のラフに打ち込み、ボギーが先行したが、バウンスバックに成功した。3番パー4は、ピン奥6メートルから、下りの難しいパットを決めて、この日最初のバーディーを奪った。すると6番パー5で、会心のショットが飛び出した。残り124ヤード、フェアウエーから8番アイアンで放った第3打を「イメージ通りに打てた」と、50センチにピタリとつけた。メジャー女王の技術を目の当たりにしたギャラリーからは、大歓声が起きた。“お先”で伸ばしてバーディーを先行させた。
すると続く7番パー3では、5メートルのパットを沈めて連続バーディーを奪った。2アンダーとし、この時点で4位に浮上。前日のプロアマ戦では、終始笑顔で話しながらラウンドしていた、キャディーに起用の妹蘭さんに対し、必要最小限の声をかけるだけだった。プロを目指す妹に、プロの世界の厳しさを背中で見せていた。
伸ばしたいパー5の12番で、痛恨のボギーをたたいたところで、雷雲接近による中断を告げるホーンが鳴った。天候の回復が見込めず、そのままサスペンデッド。その直前に、1メートルのパーパットを外しての3パットのボギーを喫し、険しい表情で「そんなに悪くないですけど、グリーン上で苦戦することが多かったですね」と振り返った。
終わり方こそ後味が悪かったが「グリーンがどれだけ転がるか、ラフからどれだけ転がるかの縦距離が合っていない感じですので、明日(第2日)は縦距離を合わせられるように頑張りたいです」と、語気を強めて話した。メジャー女王が感覚を取り戻し、日米ツアーをまたにかけた2週連続優勝へと巻き返しを期していた。【高田文太】

