ホンダインサイトで箱根路をエコドライブ
10区間、往復217・9キロ。駅伝ランナーはどんなコースを走り抜けるのでしょうか−。箱根駅伝の協賛社、ホンダの誇るハイブリッド車「インサイト」で箱根路を走ってきました。今回、相棒となってくれたのはGグレードのアラバスターシルバーメタリック。流線型のボディーが何ともいえずカッコよかったです!
エンジンをかけ、まずは「ECON」スイッチをオン! これでエンジンやエアコンの制御が自動的に燃費を優先するモードに切り替わるそうです。駅伝もドライブも、いかに無駄なエネルギーを使わずに走るかがカギ。完全エコドライブモードで出発しました。
駅伝ランナーとの最大の違いは信号待ち。大手町を出発すると1区は信号、また信号の連続です。インサイト君は停車するたびにアイドリングを自動的に停止。ガソリンを節約し、排出ガスを減らします。
「花の2区」を抜け、湘南へ。国道134号線は海も見える絶景のコースですが脇見運転はNG。ランナーだって景色を眺めている余裕はありません。
4区、小田原中継場で襷リレーするといよいよ「山上り」の5区。インサイト君の排気量は1339cc。数字だけみるとけっして大型ランナーではありません。しかし、曲がりくねった上り坂を苦もなくスイスイ。名物・大平台のヘアピンカーブもエコドライブでスムーズに回ることができました。途中、自転車でツーリングしている男性を発見。箱根ドライブは今年で4回目ですが、自転車で上っているのを見るのは初めて。無事箱根越えすることを祈りつつ、追い抜きました。
そして待ち望んでいた芦ノ湖が。湖の向こうには雄大な富士山の姿も。往路108キロを無事走り切り、箱根駅伝ミュージアムの前でインサイト君を記念撮影。それからノートパソコンで本日の「走り」をチェックしました。ホンダには「インターナビ・プレミアムクラブ」という運営サービスがあり、パソコンで燃費やエコドライブ度がチェックできるのです。往路の総合評価は5段階の4! 燃費は17・7キロ。カタログ値は26キロですが大人3人が乗っての山上り。上々の数値ではありませんか! アイドルストップによるガソリンの節約量は約28分で260ミリリットル。「とても良いアクセル操作ができています。経済速度で走れています」というお褒めのコメントも掲載されていました。ヨッシャ!
芦ノ湖から10分ほどの強羅温泉に宿舎を取って1泊。相棒のインサイト君、ゆっくり休んでください。温泉に入れてあげられないのは残念ですが、こちらは露天風呂に浸かって疲れを癒しました。
翌朝は気温4度と厳しい冷え込み。路面凍結が心配でしたが大丈夫ということで復路出発。東京を目指します。6区は「山下り」。ある意味、上りより下りの方が大変と言われます。標高差800メートル以上のコースを一気に駆け下りるのですから脚への負担は相当なもの。6区を走ったランナーはその後しばらく走れなくなるという話を聞いたことがありますが、ドライブも同じ。スピードを出しすぎると事故につながります。エンジンブレーキを有効に使いつつ、小田原中継所に向かいました。
10キロほど走ったところで箱根登山鉄道の踏み切りが。ちょうど電車が通過するところでストップ。駅伝ランナーは選手優先で走れますが、インサイト君はもちろん停止です。ゆっくりと走る電車が通過し再びスタート。冷え込みも厳しく、ランナーは体力を消耗しそうです。そんなランナーを勇気づけるのが沿道のファンの声援、そして各校の応援横断幕や昇り。坂の途中には早くも中大や日大の横断幕が掲げられてありましたが、大きな力になることでしょう。
7区、8区、9区と渋滞することもなく快調にドライブ。多摩川を渡り都内に入るとホっとしました。しかし駅伝ランナーはここからが勝負。優勝争い、シード権を得るためラストスパートが始まります。アンカーの皆さん、頑張ってくださいね。
途中休憩を取りつつ、約6時間後、ゴール。再びパソコンでチェック。すると総合評価は5段階で4・5に! 燃費も往路の17・7キロから何と24キロまでアップしていました。さらにこの2日間の会員全体のランキングもチェック。走行距離218キロで消費したガソリンは10・9リットル、燃費は20・0キロ。4489人中1462位でした。全体の3分の1以内に入ったということは、優勝こそ逃しましたが次回のシード権は確保! といったところでしょうか。何はともあれ、無事走破。インサイト君、そしてホンダの皆さんありがとうございました。
◆インサイト ホンダが09年2月に発売したハイブリッドカー。同年4月にハイブリッド車として初めて月間販売台数1位に輝く。「2009−2010日本自動車殿堂カーオブザイヤー」「2010年次RJCカーオブザイヤー」「2009年度グッドデザイン金賞」を受賞した。今回使用したGグレードは希望小売価格189万円。エコカー減税対象車。また箱根駅伝協賛社のホンダは大会本部車としてFCXクラリティ、運営管理車・緊急対応車としてステップワゴン及びステップワゴンスパーダ、会長車・広報部・技術総務車としてインサイト、医務車としてエリシオンを提供する。
10区間のコース概要と記録
<1区=21・4キロ>
東京・大手町の読売新聞社前から鶴見中継所。全体的に平坦コース。区間記録は1時間1分6秒(2007年=東海大・佐藤悠基)
<2区=23・2キロ>
鶴見中継所から戸塚中継所。「花の2区」と呼ばれ各チームのエースがしのぎを削る重要区間。区間記録は1時間6分04秒(2009年=山梨学院大・モグス)
<3区=21・5キロ>
戸塚中継所から平塚中継所。海岸沿いを走るため海風の影響を受けやすい。区間記録は1時間1分40秒(2009年=早大・竹沢健介)
<4区=18・5キロ>
平塚中継所から小田原中継所。全体的に平坦コース。区間記録は55分04秒(2009年=早大・三田裕介)
<5区=23・4キロ>
小田原中継所から芦ノ湖畔。標高差864メートルの「山上り」。区間記録は1時間17分18秒(2009年=東洋大・柏原竜二)
<6区=20・8キロ>
芦ノ湖畔から小田原中継所。5区とは逆に山を駆け下りる過酷なコース。区間記録は58分21秒。(2001年=大東大・金子宣隆)
<7区=21・3キロ>
小田原中継所から平塚中継所。平坦コース。区間記録は1時間2分35秒(2008年=東海大・佐藤悠基)
<8区=21・5キロ>
平塚中継所から戸塚中継所。シード権争いが激しさを増すつなぎ区間。区間記録は1時間4分5秒(1997年=山梨学院大・古田哲弘)
<9区=23・2キロ>
戸塚中継所から鶴見中継所。復路のエース区間。ここで抜け出せるかがカギ。区間記録は1時間8分1秒(2008年=中央学院大・篠藤淳)
<10区=23・1キロ>
鶴見中継所から大手町・読売新聞社前。最終区間。最後のドラマが生まれる。区間記録は1時間8分59秒(2007年=順大・松瀬元太)
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