男子ダブルスの森薗政崇(20=明大)大島祐哉(21=早大)組は、世界最強ペアにわずか1点及ばず惜敗した。

 準々決勝で世界ランク2位の許■、同3位の張継科という王国中国のトップペアと対戦。最終ゲームまでもつれる大接戦の末に3-4で敗れ、号泣した。

 最終第7ゲーム、10-8とマッチポイントを握る場面までたどり着いていた。メーン会場では、他に女子ダブルスの3試合を行っていたが、森薗と大島が観衆の視線をくぎ付けにした。地元中国が誇る最強ペアが、ともに初出場で無名の日本人大学生ペアの前に、メダルも取れずに敗退寸前の状況を迎え、会場のボルテージは今大会最高になっていた。10-9、10-10…。中国ペアが得点を重ねる度に地鳴りのような歓声が沸き上がる完全アウェーの中、最後にミスが続いた森薗、大島組が力尽きた。

 大島は「相手もいっぱいいっぱいだったけど、僕たちの方がいっぱいいっぱいだった。(第7ゲームは)10-8でリードしていたけど、やることがなかった」と、手の内をすべて出し切り、1点が遠かったことを明かした。森薗は「興奮していて冷静ではなかった。最後の1本、相手の位置を冷静に見て対応できていれば…」と話すと、大金星を目前で逃した悔しさがこみ上げ、再び目頭をおさえた。それでも2人は「次は絶対に勝ちたい」と声をそろえた。はるか遠くに思っていた世界の頂点までの距離が、予想以上に近いことを確認した。胸を張って引き揚げる姿に、総立ちの会場から大きな拍手を送られた。

※■は日ヘンに斤