日本バレーボール協会は25日、東京都内で理事会を開き、日本代表の監督に女子は久光製薬監督の中田久美氏(51)を選出したと発表した。新監督は今季のプレミアリーグ終了後の来春に就任予定。任期は2年だが、東京五輪までの続投が基本線。今日26日に記者会見する。

 8年間率いた真鍋監督が退任する女子の中田監督は、理事の満場一致で承認された。プレミアリーグJTの吉原知子監督ら5人の候補から、強化委員会と監督選考委員会での議論を経ての選出。木村会長は「強気だし、金メダルが当たり前だった時代の日本代表で(84年のロサンゼルス五輪で)銅メダルしか取れなかった悔しさを今でも持っている」と、リーダーシップと現役時代から続くハングリー精神を評価した。

 女子の監督は、元日本代表の生沼スミエ氏以来34年ぶりで、20年東京五輪で中田監督が指揮を執れば、五輪では初の女性監督となる。久光製薬で優勝3回など申し分ない実績を残したカリスマ監督が、いよいよ世界へ挑戦する。

 ◆中田久美(なかだ・くみ)1965年(昭40)9月3日、東京都練馬区生まれ。セッターで中学3年で史上最年少の15歳で日本代表に選出された。卒業後、日立に入社。五輪には銅メダルを獲得した84年ロサンゼルス大会など3度出場。08年にイタリア1部セリエAのヴィツェンツァでコーチに就任し、日本人初の海外チーム指導者となった。12年に久光製薬の監督に就任。東京・NHK学園卒。