ウエットコンディションの1回目はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ドライの2回目はセバスチャン・フェテル(フェラーリ)がそれぞれトップタイムを記録した。

 マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが1回目は3位、2回目は5位の好位置につけた。今後のパワーーユニット使用予定を考えて金曜日は以前使用した古いエンジンを使用したが、マシンパフォーマンスは上々だった。アロンソ車には新型バージボードが装着され、空力性能の改善を確認した。

 マクラーレンのエリック・ブリエ(レーシングディレクター)は「非常に満足のいく1日だった。フェルナンドのマシンではいくつか新しいパーツを試し効果が確認できた。ドライバー間のタイムに差があったのもそこに理由があるかもしれない」と説明した。

 ホンダの長谷川祐介F1総責任者は次のように語る。

 「もちろんうれしいですけど、各セクターのベストをつないで比較したわけではないですし、それを言えばストフェル(・バンドーン)だって実力で13位だとは思いませんし、メルセデスAMG勢だって実力であのポジション(6位・7位)ではないでしょう。ただドライバーたちはクルマにはそれなりに満足していましたから、その点は良かったと思います。去年とはクルマが違うので単純な比較はできませんけど、低速のコーナリングがランダムに続くようなサーキットなので、(マシンとサーキットの相性は)悪くはないんじゃないかと思います」。

 土曜以降は2台ともにシンガポールGPで使用したスペック3・7のパワーユニットに交換する。アロンソはシンガポールGPのクラッシュで排気管にダメージを負ってリタイアしたが、検査の結果パワーユニット本体に問題はなく、継続使用することが可能だと判断されている。(米家峰起通信員)