プロサーファーの大原洋人(20)が10日、千葉・茂原税務署の広報大使に就任した。サーフィンと税務署と意外な取り合わせだが、青木幸弘署長は「大原選手は(管轄の)一宮町出身で20年東京五輪に向けて最も期待される。メダルへの願いを込めてお願いした」と説明。大原は「これまでは親任せだったけれど、税のことを勉強して今後に生かしたい」と話した。

 世界最高峰のCT(チャンピオンシップツアー)入りを目指して、来月には再びハワイへ渡る。「ハワイの波はパワーもあるし、他の国とは違う。しっかりと準備をして臨みたい」。出発までの1カ月は日本で筋力をつけなおし、体重も現在の61・8キロから63、64キロまで増やすつもり。「大きい筋肉をつけたい」とも言った。

 東京五輪に向けて、他競技の同世代選手の活躍も気になる。「刺激になるというより、憧れる気持ちがある」。体操世界選手権で金メダル2個を獲得した同学年の白井健三(21)も憧れの選手。「結果を出してニュースになった裏で、どれだけ努力しているのだろう。すごいなと思う」と話し「会えるなら会って、話を聞きたい」と言った。

 サーフィンが初めて行われる東京五輪。会場は生まれ育った一宮町、毎日波に乗った釣ケ崎海岸だ。「もちろん、東京五輪に出たい気持ちはある。ただ、それまでにやらなければならないことがたくさんある」と真剣な表情で話した。日本人初のCT入りを果たし、世界最高峰の場でレベルアップして東京五輪へ-。大原の視線は、しっかりと3年後、さらにその先までを見据えている。