仙台高専名取(東北1位)が神戸高専(開催県)に14-50で敗れ、新記録更新となる5連覇を逃した。

 試合開始直後から攻め込まれ、前半8分に先制トライを許すと、防戦一方が続いた。同19分にもトライを許し、前半だけで31失点。ペースをつかめないまま完敗したフランカー菅原樹主将(5年)は試合後、「スタンドを見たら、いろんな情景が込み上げてきて、悔しくなった」と人目をはばからず号泣した。

 今大会3試合目で初の追う展開に、自慢のタックルはことごとく空回りした。菅原は「焦りはなかった。先制されるイメージはしてたけど、切り返しが遅すぎた」と嘆いた。前線に攻め込んでも、ノックオンでチャンスをつぶした。0-45の後半17分にWTB村岡宜春(4年)がこの日初となるトライを決めたが、焼け石に水だった。

 5連覇を逃した柴田尚都監督(52)は肩を落とした。「連覇はあまり意識してなかった。立て続けに2トライも取られてパニックになっていた」。追われる立場から、追う立場になる。菅原は「もっとつながりを強くしてほしい。今年は足りない分もあった」と強調不足を指摘。柴田監督も「最強ではなく最高のチームをつくっていく」と前を向いた。敗戦を糧に、再び優勝を目指す。