2年ぶり5度目の優勝を狙った石川佳純(24=全農)は伊藤美誠(17=スターツ)に1-4で敗れ、準決勝敗退となった。試合後石川は「全体的に自分に負けてしまった」と堅い表情だった。

 第1ゲームは伊藤のミスを引き出し、11-7で先取。「思っていたより簡単に取れてしまったので、これは勝てるかもと思ってしまった」。第2ゲーム以降は伊藤にフォアハンドから左隅へ力強いスマッシュを何度も決められる。第4ゲーム序盤、最大3点差をつけリードするも、伊藤の左側への鋭い攻撃に対応できず、8連続失点でこのゲームを落とした。「相手のミス待ちになってしまった。強い思いがないと勝てない。勉強になった」と気丈に言った。

 石川が伊藤に敗れたのは、昨年8月のチェコオープンの決勝で敗れて以来2度目だった。「美誠ちゃんは凡ミスが減ったし、コース取りも変わった。スマッシュが切れるので、精神的にもダメージが大きかった」と振り返る。

 卓球界の全体のレベルが上がっていることも肌で感じた。「今までは決勝での勝負だったけれど、今は決勝に行くまでの1戦1戦が勝負。勝ち負けも紙一重」。今後に向けて「世界選手権に向けて頑張っていきたい。まだまだ私もレベルアップできる。強くならないといけない」と力強く言った。