ロシアのドーピング問題について組織的不正を告発したロトチェンコフ氏は、ロシア連邦保安局(FSB)の加担があったことから「そのような特別な任務を指示できるのは大統領だけだ」と述べ、プーチン大統領の関与を指摘した。ドイツメディアによると、29日放送のドイツ公共放送ARDのインタビューに答えた。

 2014年ソチ冬季五輪のドーピング検査所の所長を務めていたロトチェンコフ氏は、プーチン大統領について「全てを知りたがっていた」と証言。同氏からの報告は、当時スポーツ相だったムトコ副首相らを通じて伝わっていたといい、大統領が隠蔽(いんぺい)の実態を把握していたことは「否定できない」と述べた。