「超級」の期待のホープが輝きを放った。17歳の素根輝(福岡・南筑高)が決勝で冨田若春(コマツ)を下し、史上初の初出場優勝を果たした。17歳9カ月での優勝は、93年に16歳11カ月で制した五輪女王の阿武教子に次いで史上2番目の若さ。準決勝では17年世界選手権銀メダルの朝比奈沙羅(パーク24)に勝利し、存在感を示した。

 素根に連敗した朝比奈は「日本国民として、皇后盃(全日本女子選手権)は特別な大会。自分自身との闘いに負けて、何もできなかった」と連覇を逃したことを悔しがった。組み手を封じられて技が出せず、1度奪ったかに見えた有効も取り消された。「あれで気が緩んだかも」。それでも国際大会などの実績から素根を抑えて代表入り。「勝負は、負けがあるから面白い。次にどう生かすか」と前向きに話した。