ラグビーの国際統括団体、ワールドラグビー(WR)が15日、19年ワールドカップ日本大会の欧州予選で選手の代表資格に問題があったとして、9月20日の開幕戦で日本と対戦予定だった欧州代表のルーマニアの出場権を取り消し、ロシアが繰り上がると発表した。これを受け、日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(48)は16日に都内で取材に応じ「現時点でコメントすることは難しいが、自分たちのチームに影響はない」と話した。

 欧州予選を兼ねた17、18年の欧州選手権では、出場チームに当該国の代表資格を持たない選手が含まれていた疑惑などが浮上し、WRが調査するため委員会を設置。ルーマニア、スペイン、ベルギーが規定に違反したと判断し、罰則として勝ち点を減らした結果、予選3位だったロシアが繰り上がる形で出場権を得た。

 ただ、この裁定には14日間の異議申し立て期間が設けられており、ルーマニア協会は、異議申し立てする意向を示している。日本代表の薫田真広強化委員長は「正式決定するまでは見守るしかないが、ルーマニア以上に情報が少ないので、決まればしっかりと分析していく必要がある」と話した。

 欧州予選2位のスペインが進む予定だったポルトガルとのプレーオフにはドイツが出場し、勝利したチームが本大会のA組入りを懸けてサモアとの欧州・オセアニア・プレーオフに臨む。