アメリカンフットボールの定期戦で、悪質な反則行為で関学大の選手を負傷させた日大の宮川泰介選手(20)が22日、都内で会見し、反則行為は「監督の指示」などと語ったことを受け、負傷した関学大の2年生クオーターバック(QB)の父で、大阪市議会議員の奥野康俊氏(52)がコメントを発表した。

 「激しい憤りを覚える。監督やコーチが最初からけがさせようとしていた。会見を見て、刑事告訴も検討せざるを得ない状況だ」

 被害選手と奥野氏ら両親は、18日に日大選手とその両親から、19日に日大・内田正人監督らから直接、謝罪を受けている。

 奥野氏は21日、大阪市内で会見し、息子である関学大QB選手が大阪府警池田署に被害届を提出した経緯などを説明。「内田監督の会見で、真実を聞くことができなかった」と、その理由に言及した。その際、日大側の対応次第では、刑事告訴も視野に入れているとしていたが、この日の会見で、宮川選手は「(反則に)監督、コーチの指示があった」と明言。「つぶせ」の言葉を使って、プレーの指示があったとし、その意味合いは「けがをさせろという意味」ととらえていたと語った。

 これらの会見の内容から、現状では、告訴へ気持ちが傾いたようだ。

 奥野氏はこの日、議会が開かれていた大阪市役所にも、自身の事務所にも姿を見せず。事務所の関係者は「(事務所に)来ていません。『周囲に迷惑がかかるから、行きません』と連絡がありました」と話した。