フルコンタクトの全世界空手道連盟「新極真会」緑健児代表理事(56)が11日、大阪市北区の日刊スポーツ新聞社を訪れ、13、14日にエディオンアリーナ大阪で行われる「全日本空手道選手権大会」をPRした。体重無差別で行われる国内最高峰の同大会について、緑氏は「素手、素足でたたきあって、一撃必殺のシーンも見られる。ぜひ生で見て迫力を感じてもらいたい」と呼びかけた。

来年11月の「第12回全世界空手道選手権大会」(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)の日本代表1次選抜も兼ねている。男子ベスト4と女子の優勝、準優勝者が、いち早く世界選手権への出場権を手にする。残る代表は来年5月に決定。緑氏は「今大会に勝てば、世界選手権まで1年の猶予があり、戦いやすくなる」と説明する。

裾野を年々広げる新極真会は現在、世界96カ国、約10万人の会員がおり、フルコンタクト空手では世界最大の組織に成長した。世界選手権の来年11月に向け「100カ国を目指したい」と緑氏は言う。一方で、4年に1度の世界選手権で日本勢が王座を譲ったことはまだない。海外勢も虎視眈々(たんたん)と逆襲を狙っており「1回優勝すると海外の選手は勢いづく。王座を守り続けるプレッシャーはあるが、それを克服できるのが日本人のハートの強さ」と期待する。

今大会の当日券は会場でも販売される。「ボロボロになってもあきらめない選手がチャンピオンになっていく。勇気をもらった、と会場を後にする人も多い」。世界切符をつかみ、頂点に立つのはだれか。大阪で繰り広げられる死闘に注目だ。