中地区首位の新潟アルビレックスBBが、西地区首位の琉球ゴールデンキングスとの今季初対戦を79-69で制した。PG柏木真介(37)が14得点8アシスト。43-44で迎えた第3クオーター(Q)、3点シュート2本を決めて主導権を握る流れを作り、第4Qには3アシスト、1スチール、1ブロックショットと攻守で要所を押さえた。9アシストを記録したPG五十嵐圭(38)と合わせて2人で17アシスト。ベテランコンビが巧みに試合を仕切った。

“首位決戦”、柏木が本領を発揮した。第3Q、52-51と逆転した後の残り4分46秒、この試合の自身3本目の3点シュートで55-51とリードを広げる。58-51の残り1分59秒には4本目の3点シュート。10点差をつけた。

「3点シュートは本数を打っていた(10本)。もっと決めたかった」と苦笑い。得点だけではない。第4Qはチームを乗せた。残り4分18秒、琉球のSFアマンゼ・エゲゼゲ(23)のレイアップに飛び込んでブロック。ビッグプレーで場内を沸かせた。残り1分22秒では新潟のこの試合最後の得点になった五十嵐の3点シュートをアシスト。攻守でアクセントをつけた。

前節のアウェー川崎ブレイブサンダース戦(1月30日)、新潟は66-71で敗れ、連勝が9で止まった。柏木は「クロスゲームで負けたので、悔しかった。もったいなかった」。その分、気持ちの切り替えも早かった。組織で戦うことを再確認し「自分たちは挑戦者」とチーム全体に促した。新潟は26アシストとボールを的確に動かした。2人で17アシストを記録した柏木と五十嵐を軸に意思統一ができていた。

連敗を避け、立て直しに成功した。庄司和広監督(44)は「後半、守備の強度を上げられた」。琉球が多用してきたピックアンドロールに対し、スイッチしながら対処。川崎戦では失点した戦術を、この日は攻略した。

「後半はしっかりコミュニケーションを取れた」。柏木もチームで戦えたことに手応えを感じた。同時に、「後半のような戦い方を最初からしなければ」。1月23日の富山グラウジーズ戦から12日間で6試合の強行日程の最中で強敵との連戦。厳しい環境の中で精度を高めながら、初のチャンピオンシップ進出の可能性を高めていく。【斎藤慎一郎】