中地区首位の新潟アルビレックスBBは同2位の川崎ブレイブサンダースを85-74で破り、前節富山グラウジーズ戦から2連勝。2位とのゲーム差を「4」に広げた。PG五十嵐圭(38)が3点シュート4本を含む15得点。第1クオーター(Q)途中に左ひざを負傷して1度ベンチに下がったが、不安を感じさせずに得点を重ねた。新潟は今日17日も同会場で川崎と対戦する。

観客席から驚きまじりの歓声が上がった。第2Qの開始時、五十嵐がいつも通りに淡々とコートに入った時だった。第1Qの残り6分54秒、攻撃中に転倒し、左ひざを負傷。チームメートに抱えられながらベンチに下がった。会場は一瞬静まり返った。ただ当の本人は冷静だった。「もともと痛めていたところ。処置の仕方は分かっていた」。ベンチで患部をケアし出番に備えた。

「インサイドからパスが出てくる形ができていた。思い切って狙った」。4本の3点シュートはいずれも抜群の効果を発揮した。第2Q、29-29と追いつかれた直後に引き離す1本。さらに自身のレイアップで36-32とした後に続けて3点シュートを成功させる。

第4Qは68-60と8点差に迫られた後と、Cダバンテ・ガードナー(27)のシュートで76-66と10点差をつけたところで決めた。相手の追い上げを止め、自分たちのリズムをさらに加速させる。川崎に1度もリードさせない流れを作った。

首位対決の初戦を取りゲーム差を4に広げた。チャンピオンシップ進出もちらつく。「大事な試合だけど、60試合のうちの1つ。明日(17日)もそう」。落ち着き払った大黒柱が快勝に導いた。【斎藤慎一郎】