B1中地区で優勝を決めた新潟アルビレックスBBは20日と21日のレギュラーシーズン最終節、同6位横浜ビー・コルセアーズとホームのアオーレ長岡で対戦する。

長岡市出身のSG今村佳太(23)が地元に恩返しをする。昨年のアジア大会での不祥事による出場停止が解けてから初のホーム戦となる。新潟は8連勝中。チャンピオンシップ(CS)1回戦のアルバルク東京戦(27~29日・アオーレ長岡)に勢いをつけるためにも10連勝で締めたい。その雰囲気の中、攻守で存在を示そうとコートに立つ。

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闘志を新たにした。「アオーレは僕にとって特別な場所。恩返しのつもりでやる」。19日の練習を居残りのショート練習で終えた今村は気を引き締めた。

横浜戦1戦目の20日に出場すれば、アオーレ長岡での試合は、昨年4月29日の三遠ネオフェニックス戦以来356日ぶり。チームは前節川崎ブレイブサンダース戦の1戦目(13日)で中地区優勝を決め、連勝も8に伸びしている。「CSに向けて少しでも貢献できるように」。15、16日とチームはオフだったが、今村は中之島体育館で自主トレをした。

川崎戦は2試合とも出場。11日に出場停止が解け、昨年5月のレバンガ北海道戦以来の試合出場を果たした。1戦目は7得点し、2戦目は2得点。「1戦目はチームのためにと思ってプレーした。2戦目は試合感覚の鈍さが出た」。手応えと課題を見つけ、ベストに近づけるためにオフを返上した。

何よりもファンの支えに結果で返したい。13日の川崎戦の第2クオーター(Q)、コートに入る時に新潟ファンだけでなく、川崎ファンからも温かい拍手が起きた。「すべてのバスケファンのためにプレーでも、社会奉仕でも恩返しをしたい」。16日は午前7時からアオーレ長岡、17日は午前8時から中之島体育館を清掃。18日は新潟のスクール生の指導をした。出場停止期間中に続けていた活動を、復帰が決まってからも継続している。

庄司和広監督(44)からも言われた。「感謝の気持ちを忘れないように」。横浜戦は友人、知人、スクール生が観戦に訪れる。「出たら得点したい」。期待に応える決意を固めた。【斎藤慎一郎】