体操界の若き王者が「キング」へエールを送った。ロシア代表が11日、長期合宿を張る新潟県加茂市で歓迎セレモニーに参加。昨年の世界選手権個人総合覇者のアルトゥール・ダラロヤン(23)は「すごく驚きました」と、世界選手権(10月、ドイツ)の日本代表から内村航平(30)が漏れたことに言及した。

内村は両肩痛の影響があり、4月の全日本選手権で予選敗退。世界選手権の連続出場記録が10回で途切れていた。ジュニア時代が五輪での個人総合2連覇を含んだ全盛期と重なっていたダラロヤンは、これまでもあこがれの選手に内村を挙げてきた。故障の情報は耳に届いていたようで、「どんどん元気になってもらい、東京五輪に出てほしい。一緒に戦うのは最も大きな夢です」と願った。

総勢54人での来日となったメンバーには、昨年の世界選手権個人総合銅メダルのニキータ・ナゴルニー(22)もおり、内村に関しては「驚きです」と残念な様子。「私のアイドル。東京で一緒の表彰台に上がるのが夢」と声をそろえるなど、「キング」の国を越えた影響力を感じさせた。

合宿は3週間に渡り行われ、1年後の本番に向けて手低的にシミュレーションする。