【ワシントン=奥岡幹浩】ウィザーズの八村塁(21)が豪快なダンクで本拠地のファンを沸かせた。

空中でパスを受け、そのままリングにたたきこむアリウープを成功させると、現地の実況アナウンサーはなぜか「コンニチハ!」と絶叫。ファウルが重なり出場時間は約16分にとどまったが、6試合連続で先発し、前半だけで12得点を挙げる活躍で勝利を呼び込んだ。チームはピストンズに115-99で快勝し、連敗を3で止めた。

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本拠地初勝利を待ち望んでいたファンに向けて、あらためてのあいさつ代わりとなる大技だった。

第2クオーター(Q)残り5分44秒、スミスから出た山なりのパスをジャンプしてつかんだ八村は、そのままダンクに持ち込むアリウープをNBA初披露。興奮した現地のアナウンサーはマイクの前で「コンニチハ!」と叫んだ。大リーグではエンゼルスの大谷が本塁打を放つと「ビッグフライ、オオタニサン」のフレーズがおなじみになったが、それに続く名実況(?)がワシントンで生まれた。

指揮官からの助言を受け入れた。何度もシュートをブロックされて4得点に終わった2日の試合後、ブルックス監督から、高い身体能力を生かしてもっとダンクを打つようにと指導された。見た目が派手なだけではなく、守備側にとっては防ぐことが困難なダンクシュート。八村は、「高いレベルでやるときはダンクとかをしないと得点できない。今日はそういうところを見せることができてよかった」と胸を張った。

ファウルが重なりこの日の出場は約16分にとどまったが、短いプレー時間でも十分に存在感を発揮。第1Qだけで10得点を奪い、チームに勢いをもたらした。課題に挙げられていた守備面もチーム全体でしっかり抑え、「そこが勝因だと思う。ディフェンスが回って、オフェンスでもいいところが出た」。チームの4連敗阻止にも貢献し、満足そうだった。