悲願の初優勝に向け好発進したAシード御所実(奈良)には、TBS「ガチンコファイトクラブ」に出演した3期生竹中哲太さん(35)の長男・一冴(いっさ、1年)がいる。同番組は元ボクシング世界王者の竹原慎二氏(47)が、不良少年たちをプロボクサーに育てるという人気番組で、竹中さんはプロテストに見事合格していた。

一冴はTV出演していた頃の父親の映像に「こういう時もあったんだ。(TV出演していたのが)不思議な気持ち」と語った。

地元は兵庫・姫路市。小1から父の背中を追うようにボクシングを始めた。中学のとき、友達の誘いでラグビーを体験。「1人1人ポジションが違って、強みを生かせる。15人で1つという感じ」とその魅力にはまった。現在は親元を離れ、竹田寛行監督(59)の寮で生活している。

ポジションはフランカー。強力なタックルや運動量、そして、ボクシングで身につけたステップが武器だという。好きな選手はワールドカップ(W杯)日本代表のNO8姫野和樹(25)。今大会にはメンバー入りしていないが「次は花園のピッチに立って、日本一になりたい。ジャッカル狙いたい」と目標を力強く宣言した。【南谷竜則】