初の単独優勝を狙う桐蔭学園(神奈川)が県浦和(埼玉)を78-5で破り、5大会連続の8強進出を決めた。

花園初出場のSH島本陽太(3年)の先制トライをはじめ合計12トライを奪って圧勝。抽選の結果、準々決勝(3日)で大阪桐蔭(大阪第1)との対戦が決定。前回決勝で敗れた相手にリベンジを狙う。そのほか流通経大柏(千葉)、御所実(奈良)などが8強に進出した。

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開始2分だった。初出場の島本がゴール右手前10メートルのラックからボールを持ち出した。「トライを取るつもりはなかったけど、前が空いたので」。一気に左へ駆け抜けて先制トライを決めた。このプレーがチームを勢いづけた。合計12トライのうちFWで4トライ。層の厚さを見せつけた。

全国屈指の公立進学校のノーシード相手にも油断はなかった。藤原監督は前日のミーティングで、県浦和の文武両道への取り組みを自作の資料作成ソフトを使って紹介。「失敗しても何度も起き上がって立ち向かう。彼らの精神は学ぶべきものがある」と、選手たちの手綱を締めた。

試合後の抽選で準々決勝の相手が大阪桐蔭に決まった。2大会連続で敗れている宿敵だ。1年時から出場しているSO伊藤主将は「三度目の正直。腹のくくれる試合になった」。10年度の決勝で引き分けた東福岡との両校優勝から9年。大阪桐蔭へのリベンジを、初の単独制覇につなげる。