初優勝を目指すAシード御所実(奈良)がBシード東海大大阪仰星(大阪第3)との近畿勢対決を制し、3大会ぶりの4強進出を決めた。

前半7分、左サイドでボールを持ったWTB沢口飛翔(つばさ、3年)がキック。快足を発揮してボールを自ら押さえ、先制トライを挙げた。

沢口は2、3回戦とフランカーで出場。今夏にWTBからフランカーに転向し、奈良県予選決勝の天理戦もフランカーだった。前日2日の夕方、故障明けのフランカー長船鉄心(3年)の先発起用を考えた竹田寛行監督(59)からWTBでの先発を告げられた。

貴重なトライで“奇襲”を成功させた沢口は「WTBとして出させてもらって、イメージ通りだった。(フランカーと)どっちも準備できるようにしてきた」と胸を張った。

一方、防御は積み上げてきたものが実った。花園3試合で失点は3回戦光泉戦のPG1本のみ。被トライなしで準決勝進出を決め、竹田監督は「仰星はそんな(簡単な)相手じゃない。手の内は(練習試合などで)両方知っている。『ディフェンスをしっかりやろう』ということだけを言いました」と振り返った。