柔道のグランドスラム(GS)パリ大会男子100キロ超級3回戦で、影浦心(こころ、24=日本中央競馬会)に敗れた「絶対王者」ことテディ・リネール(30=フランス)が10日までに、自身のツイッターなどのSNSを更新し、東京オリンピック(五輪)への決意を伝えた。

約1分間の動画とともに母国で応援してくれたファンへ感謝の気持ちを伝え「東京五輪に向けて、気持ちを切り替えて頑張る」などと五輪3連覇へ、強い覚悟を持って臨むことを誓った。大勢のファンに囲まれながら会場入りする姿なども撮影されていた。

リネールはフランスで「最も影響力のあるスポーツ選手ランキング」で1位に輝いたこともある。10年秋以降、今大会で影浦に敗れるまで国際大会154連勝し、約10年間無敗だった。203センチ、150キロの強靱(きょうじん)な肉体で、昨年4月1日のエープリルフールにはフランスのレキップ紙が「リネール柔道引退。ラグビーに転向」と報道して、大きな反響を呼んだ。東京五輪を経て、24年パリ五輪を競技人生の集大成と位置づけ、男子60キロ級五輪3連覇の野村忠宏氏(45)を超える「五輪4連覇」を目標に掲げている。