日本ラグビー協会副会長の清宮克幸氏(52)と、昨年12月の全国高校ラグビーに出場した静岡聖光学院校長の星野明宏氏(46)が21日、静岡市内で特別講演を行った。対談のテーマは「ラグビーW杯を終えて 静岡のラグビーの未来」。関係者ら約100人が駆けつけ、昨年のワールドカップ(W杯)を振り返りながら熱い思いを語った。

清宮氏と星野氏は、昨年のW杯で県推進委員会特別アドバイザーを務めた。清宮氏は「予想を超える盛り上がりだった」と話し、星野氏も「日本がアイルランドに勝った『静岡ショック』で全てが変わった」と振り返った。2人はラグビーを一時的なブームで終わらせないことの重要性を強調。その上で日本ラグビー界の現状と課題にも触れた。

清宮氏は21年秋に発足が決まっている新リーグについても言及。トップリーグを例に挙げ「どうしても企業ありきのリーグになってしまっている。新リーグでは、例えば『静岡』というチーム単位が全国に広がれば、もっと底辺は広がると思う」と熱弁。星野氏も「それを静岡が先駆けてやっていくべき」と語った。普及活動にも力を入れている2人は「まずラグビーに触れることが大切」と訴えかけた。【神谷亮磨】