悔しさをバネに大学バレーで成長を誓う。東北(宮城)でエース、主将として躍動した佐藤隆哉(3年)が、東海大に今春進学する。

昨夏の総体で準優勝した勢いで今年1月の選手権(春高バレー)で日本一を目指すも、3回戦で鎮西(熊本)に屈し8強を逃した。193センチのアウトサイドヒッターで、最高到達点は高校トップクラスの337センチ。日本代表を輩出する強豪で決定力に磨きをかける。

全国制覇へ大きな壁が立ちはだかった。世代NO・1の呼び声高い水町泰杜(3年)擁する鎮西との対決はフルセットの熱戦。第3セット21-24で佐藤隆が放ったジャンプサーブはネットを越えず。その瞬間に3回戦敗退が決まった。相手エースに30得点以上を許し「(水町は)チームを引っ張るという姿勢が出ていて、自分がしないといけないことができるすごい選手」。勝敗の差は「エースが決めきるか、決めきれないかだったと思う」と涙した。

16年12月、全国都道府県対抗中学バレーの準々決勝。宮城選抜で出場した佐藤隆は、後に鎮西入りする選手主体の熊本選抜にストレート負け。当時も違いを見せたのが水町で「オリンピック有望選手」として特別表彰を受けた。「3年前も熊本と当たり、自分が決めきれなくて負けた。だからこそ決めないといけないという思いが裏目に出た。焦って思うようなプレーができなかった」と悔やんだ。

佐藤隆が進学する東海大は、龍神NIPPON(男子日本代表)に選出されている東北の1学年先輩、佐藤駿一郎(同大1年)も在籍。ともに成長し「上がったら決められる選手になる」。そしてライバル水町は早大に進学。「中学、春高で2回負けた。大学では三度目の正直で勝ちたい」。ライバル物語は第3章に突入する。【山田愛斗】