秋田ノーザンハピネッツ(東地区5位)はリーグ再開初戦を劇的勝利で飾った。
アウェーでサンロッカーズ渋谷(同4位)を87-83で撃破。新型コロナウイルスの影響で2月28日からリーグが中断し、Bリーグ史上初の無観客開催。会場の暗転、チアリーダーのパフォーマンス、マスコットの登場など演出が全くない中で試合が行われたが、“ピンクの戦士”たちは躍動した。
第4クオーター(Q)残り1分31秒、古川孝敏(32)のシュートで同点。そして残り42秒、ジャスティン・キーナン(31)が勝ち越し弾を決め、逃げ切った。
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起死回生の3点シュートがリングを揺らした。第4Q残り1分31秒、78-81。古川が狙いすましたショットは、秋田をよみがえらせる同点弾になった。「点が取れてなかったが、マークがゆるくなり、チャンスがあれば狙おうと思っていた」。さらに残り41秒4、キーナンも続き逆転の83点目。この試合は同Qで最大13点差をつけられたが、執念が実を結んだ。
勝利への道筋をつくったのはチーム最多17得点タイを挙げた司令塔の細谷将司(30)だ。第1Qからオフェンスが武器のSR渋谷に先行を許す苦しい展開。それでも第2Q終盤での連続3点シュートで一気に逆転。「最初(前半)は渋谷のプレッシャーディフェンスに負けてアグレッシブにいけず受け身になっていた。そこでPGである自分が打開しないとダメだったので、ああいうシュートが打てて良かった」。同Qは同点で終了したが、後半に向けていい流れをつくった。
入場者ゼロの異様な雰囲気の中、15得点、5アシスト、4リバウンドでけん引した古川は「13点リードされてひっくり返せた。簡単なことではないので、そこはポジティブに捉えている。無観客でやりました、勝ちましたではなく、その経験を今後みんなが生かさないといけない」。ワイルドカード2位につけチャンピオンシップ(CS)圏内のSR渋谷とは、この日の勝利で7ゲーム差。直接対決をあと5試合残す。CS出場へ一戦必勝で臨む。
前田顕蔵ヘッドコーチ(HC=37)は「こういう状況の中でリーグが再開して、選手がハードなプレーをしてくれた。バスケができること、一生懸命スポーツができることがうれしい。(SR渋谷との)1戦目を取れたのは大きい。明日もあり、あと5試合ある。83点取られたので、もう少しディフェンスをできるようにしたい」。価値ある1勝は、画面越しで声援を送ったブースターへの大きなプレゼントになった。【山田愛斗】
▽白浜僚祐主将(人生初の無観客試合の公式戦を終えて) 正直おもしろくない。ブースターが盛り上がってくれて、選手たちもモチベーションが上がる。無観客だとモチベーションを保つのが難しい。
○…キーナンが決勝点を挙げる活躍などで、チーム最多タイの17得点をマークした。逆転勝ちに貢献し「野本選手や長谷川選手がしっかり前の方でプレッシャーをかけてくれて、逆転シュートにつながった」と、チーム全員でつかんだ勝利を喜んだ。テレビ越しに応援してくれたブースターには「早くコロナウイルスの感染拡大が収束して、アリーナの中で皆さんと喜びを分かち合いたい」と心待ちにしていた。


