GT300クラスは2位に入った藤波清斗、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組(リアライズ 日産自動車大学校GT-R)が王者となり、不倫を報じられて芸能とレース活動を自粛している近藤真彦(56)が監督を務める「KONDO RACING」にとっては初の総合優勝となった。

活動自粛中でサーキットに来られなかった近藤監督に贈る総合優勝だった。昨季のオリベイラは成績が上がらず、今年1月まではドライバーを続けられるかどうか、分からない状況だった。そこに救いの手を差し伸べたのが近藤監督だった。ブラジル人ドライバーは、「今後が見えない中で、ぜひ僕らのチームで走ってくれと誘ってくれた。感謝を伝えたい」と言った。スタートを任された藤波は「(近藤監督は)テレビを見ていると思うし、いい結果で終われたのでホッとしている。アドバイスやサポートでモチベーションを上げてくれた」と思いを込めた。

得点ランキング首位だったが、予選は7位と出遅れた。総合王者を争う蒲生、菅波組には20秒近く離されていた。ただ相手はタイヤ無交換作戦のため、チャンスはあった。グリップ力のあるタイヤを味方につけ、オリベイラが猛追。52周目に3位に上がって総合V圏内に入ると、54周目に蒲生を抜いて確実にし、悲願Vを成し遂げた。