アメリカンフットボールの東西大学王座決定戦「甲子園ボウル」(12月13日)を前に東西代表が30日、決戦の舞台である兵庫・甲子園球場で会見を行った。関西代表は関学大で、関東代表は日大。両校の対戦は「反則タックル問題」が起きた18年5月以来となる。

3年連続の優勝を狙う関学大は、17年に同じ舞台で17-23で日大に敗れている。RB鶴留輝斗(きらと)主将(4年)は「負けたことは印象に残っている。リベンジしたい」と意気込んだ。大村和輝監督(49)は「いろいろあったが、昔からお互いに切磋琢磨(せっさたくま)してきた仲なので、いい試合をしたい」と語った。

日大は関学大を破り学生日本一を経験しながらも、翌年の「反則タックル問題」で出場停止。19年は下位リーグ(BIG8)から出発し、はい上がってきた。DL伊東慧太主将(4年)は「いろいろご迷惑かけたが、(関学大とは)伝統の一戦と言われる試合をしてきた。もう1度甲子園で戦えることをうれしい」と語った。

18年8月から指揮を執る橋詰功監督(57)は、就任当時に考え方の違いで選手との間に溝があったという。言われたことだけを迷いなく練習して、結果を出してきたチームの方針を否定。選手自らが考えられるように仕向けた。

「選手は『こんなんで勝てるのか』という気持ちはあったと思う。でも、結果に(成果が)出て、『もしかしたらいいのかも』と思ってきている」

選手への期待感も膨らんだ。昨季学生王者の関学大については「全ての選手が素晴らしい。選手層でもトップ。厳しい戦いになるなと思う」と警戒していた。【南谷竜則】