将来の日本のエース候補で中学1年の松島輝空(そら、13=JOCエリートアカデミー)が、男子ジュニアの史上最年少優勝に前進した。5回戦で原田春輝(福岡・希望が丘高)を3-1で破り、準々決勝に進出。「13歳260日」の14日に優勝すれば、張本智和も持つ最年少V記録「14歳205日」を更新する。

松島はこの日、第1ゲームを5-11で落としたが、その後3ゲームを連取。第2ゲームではエッジボール、ネットインで立て続けにポイントを失い、スコアで並ばれる不運に耐え、逆転勝ちにつなげた。

「原田選手は今まで試合で勝ったことがなかったので、うれしかったです」

松島の記憶では過去「3試合ほどして全敗」の相手だった。対戦機会の少ないカットマンで「苦手」のイメージもあったが「第1ゲームは強く打ちすぎて、打ちミスが多かった。このままじゃ勝てないと思い“焦らず、ゆっくり”を意識しました」という。ラリーでは1つのコースに偏って粘られないよう、コースを打ち分け、ペースを握った。

京都生まれで、昨年度大会は京都・竹田小6年でジュニアで準優勝。一般のシングルスでも大学生を撃破し、初戦を突破。バンビからカデットまで全日本世代別6連覇を飾った“神童”は昨秋に張本、水谷隼らがいるTリーグのKM東京入りするなど、日本卓球界で注目の的だ。

14日の準々決勝の相手、篠塚大登(愛知・愛工大名電高)は、原田と同じく「3回ほど試合して、勝ったことがない相手」だ。同日には一般のシングルス2回戦にも登場する。

松島は「昨年までは負けていると気持ちがグニャッとしたけど、今は自信を持って戦うように心がけています」。脚光を浴びた1年前から身長は149センチから155センチへ。心身ともにたくましくなり、堂々と快挙に挑む。