2018年ピョンチャン・オリンピック(平昌五輪)代表の渡辺啓太(28=阪南大)が、1500メートル優勝、500メートル3位で総合成績1位に立った。「1500は上位4人がいない中での優勝なんですが、全日本の中で取ったことなくて、丁寧にレース運びして優勝できた。よかった」と喜んだ。

英断は2日前だった。今季は22年北京五輪での金メダルを目指すために、道具を変更した。動きやすさを重視したブレードを選んだが、試合ではしっくりこなかったという。「試合になるとうまく(氷に)グリップしなくなり。あまりいい結果が出せなかったのかな」と苦しんだ。そこで、思い切って昨年のセッティングに戻すことにした。「2日前までは憂鬱(ゆううつ)でした。挑戦した理由があるので、それができないなら戻してできる可能性にかけた。それがうまくいきました」と滑りに好変化が生まれた。

「この試合は優勝するしか先につながらない。そこは狙っていく」。17日の残り2種目で総合優勝を目指していく。