スノーボード界に期待の新星が登場した。藤枝市出身の北山博仁(はくと、広幡小5年=ムラサキスポーツ東海)だ。今年3月、小4で出場した全日本選手権スロープスタイルU-18男子の部(新潟県南魚沼市石打丸山スキー場)で優勝。日本一に輝いた10歳のライダーは「将来は五輪に出て金メダルを取りたい」と、大きな夢を追っている。

「一緒に滑りたかった」と話す父正樹さん(47)の趣味の影響で、3歳でスノーボードに出会った。小3から競技として本格的に取り組み始め、まだ1年あまり。「技が決まると気持ち良い」とあどけない表情で話すが、大好きなゲレンデでは年齢を感じさせない。

全日本選手権では、大会前日の練習で1度も試していなかった「バックサイド900(2回転半)」を最終2回目の試技で成功。大人顔負けの大技をぶっつけ本番で決め、逆転で表彰台のてっぺんに立った。

来季は年齢制限のないオープンの部に出場し、プロ資格取得を目指す。現在は来年1月のシーズンインに向け、新技「キャブダブルコーク900(通常とは逆向きのスタンスから縦2回転・横2回転半)」と「バックサイドダブルコーク1080(縦2回転・横3回転)」の練習に励む。「5年生のうちに成功させて、プロになりたい」と目を輝かせる北山。夢実現に向け、扉を切り開いていく。【前田和哉】

◆北山博仁(きたやま・はくと)2010年(平22)12月3日、藤枝市生まれ。小2で初出場した全日本選手権西日本地区大会ジュニア男子の部で3位。小3で同大会優勝。3歳から静岡市内の施設「F2Oパーク」でスケートボードにも取り組む。好きな科目は算数、体育、図工、理科。家族は両親と兄、弟。128センチ、28キロ。血液型AB。