B1新潟アルビレックスBBはB2愛媛オレンジバイキングスを89-87で破り、プレシーズンを3戦全勝で終えた。第4クオーター(Q)、86-87の試合終了間際にPG岡本飛竜主将(28)がブザービーターの逆転3点シュートを決めた。

新潟の新主将がホームの観客を沸かせた。「迷わず打とうと思った」。岡本はインサイドに切れ込んだSG遠藤善(22)からのパスを左コーナーでもらうと、すかさずジャンプショット。ブザー音と同時にボールがネットに収まる。新潟ベンチのチームメートの盛り上がりが背中に伝わった。

この日の得点はこの3点だけ。序盤にはエアボールやフリーを外す場面もあった。それでも「今季は開幕前から3点シュートはずっと練習してきた」。土壇場で勝負の1本を任せられても決める自信はあった。平岡富士貴監督(47)は「最後はチームを鼓舞し続けてきた飛竜にボールが回った。あの状況で打ち切ることができる。メンタルの強い選手」とたたえた。

新潟はこれでプレシーズン3試合を全勝で終えた。「ピックアンドロールの守備やゾーンの攻撃など、課題は多い」。平岡監督はB2相手の接戦に10月2、3日の開幕カード京都戦に向けた反省点を挙げた。同時に「プレシーズンであっても勝つことはすごく大切。チームのモチベーションにかかわる」と白星を連ねたことを評価した。

「B1でもタフな試合が多くなる。辛抱強くやり続けることを勉強させてもらった」。開幕前の劇的な白星。岡本は結果を残せたことの意味を感じていた。