18年世界選手権銀メダリストの樋口新葉(20=明大)が、初めて試合で加点を得るトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させた。

新フリー「ライオンキング」。オレンジ色に輝く衣装をまとった冒頭で、ダイナミックに大技を決めた。出来栄え点は2・40点。プラスの評価をもらうのは試合では初。得点も136・27点をマークした。

初めて成功したのは17年世界国別対抗戦前の練習だった。約4年半をへて、ついに試合で決めた。「他のジャンプでミスが少なくなって、アクセルを練習する余裕がたくさんあって、練習時間が多かった。気持ち的にも余裕を持って練習に臨めている。それが良かったなと思います」。自信を結果に変えた。

演技後半の連続ジャンプや、ステップシークエンスのスピード感を課題に挙げながらも、本格的なシーズン初戦で3回転半を決めきった事実が大きい。「もっと練習したいと思いました」と前向き。18年平昌五輪は代表を逃した。再びやってきた五輪シーズン。「4年前の悔しい気持ちを忘れることなく4年間頑張ってきたので、最後まで集中切らさずに自分の演技をしたいと思います」と期した。

大会は男女各3人ずつが2チームに分かれ、フリーの合計点で争う対抗戦。樋口が属したチームレッドは合計841・12点。合計896・86点のチームブルーに敗れた。