2季ぶりGP参戦でショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(23=トヨタ自動車)が銀メダルを獲得した。世界選手権3連覇中のネーサン・チェン(22=米国)が3位。18年平昌オリンピック(五輪)の5位を最後に国際大会10戦無敗を誇った絶対王者を上回った。スコアは宇野が270・68点、チェンが269・37点だった。

優勝はSP首位のビンセント・ジョウ(20=米国)がフリーも1位。295・56点で完全優勝した。

試合後に行われたメダリスト会見の宇野の一問一答は以下の通り。

-大会を振り返って

ショート、フリーともに自分の演技が良かった悪かったという感想ではなく、失敗したもの、足りなかったものを日本に持ち帰って(11月の第4戦)NHK杯に向けて練習を積み重ねていきたい。

-(海外記者から)フリー「ボレロ」は素晴らしく壮大な音楽だ。なぜこの曲に決めたのか

宇野 ステファン(・ランビエル)コーチがこれと言ったので、これにしました(会見場が爆笑に包まれる)

-一昨年は苦しいシーズンを送り、昨季はコロナの影響でGPシリーズがなくなった。今季久々に開催され、表彰台に乗れた時にどう感じたか

正直、この選手たちの中で2位というのは光栄。ただ、自分の求めているレベルには達していない、到達していないことを再確認しましたし、今回ですと、ビンセント選手が練習している姿を見て、日ごろからどれだけフリープログラムを練習しているんだ、と思うくらいの安定が練習からにじみ出ていた。目の当たりにして、もっと練習しないといけないなと思いました。

-「ボレロ」をランビエル・コーチに直接披露した感想は。また、キス・アンド・クライなどでよく会話していたが、何かいい話はあったか

選曲に関しては、僕は毎年これがやりたいということがないので、全部お任せしています。今回、見せた感想としては、やっぱりジャンプに気がいってしまうので、プログラムとしてはまだまだだなと。いい話については、僕が英語を話せないので…。いい話かどうか分かりませんが、ステファンさんと一緒にいて話していて、僕はうれしいし、楽しいです。【木下淳】