埼玉パナソニックワイルドナイツが、残り15秒での大逆転劇を演じた。3点を追う後半39分。敵陣深い位置からのラインアウトからモールを押し込んだ。最後は途中出場の日本代表フッカー堀江翔太が飛び込んだ。時計の針は後半39分45秒だった。

堀江はこの試合の最優秀選手に選出され、記念のキャップが贈られたものの、ドレッドヘアで帽子が入らず。ちょこんと頭の上に乗せて照れ笑いした。

コベルコ神戸スティーラーズは序盤に2本連続で、インターセプトからトライを奪い優位に試合を進めていた。前半3分の埼玉側のスクラム。相手SOからのリターンパスを、神戸SOアーロン・クルーデンがインターセプト。そのまま独走して先制した。同10分にはCTB李承信の鋭い突破からスペースへキック。埼玉がボール処理からつなごうとしたボールを、SH日和佐がインターセプトしてそのまま飛び込んだ。

前半35分にはフランカー橋本大輝主将がタップキックから自ら飛び込んで突き放した。前半は24-15と神戸リード。後半に入ってからも31-15とリードを広げていった神戸だが、残り12分で3連続トライを許し、悪夢を見た。

開幕2連敗スタートだった神戸は、これで1勝3敗と苦境から抜け出せない。コロナ禍でこの日が実質2戦目となった埼玉は2勝2敗(いずれも不戦敗)となった。