2月25日、F1のバルセロナ合同テスト最終日が行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが1分19秒141のトップタイムを記録した。これは3日間の総合トップでもある。2番手もメルセデスAMGのジョージ・ラッセルが1分19秒233で続いた。

この日はトラブルやコースオフでマシンをコース上にストップする場面が度々見られ、そのたびにセッションは赤旗中断を余儀なくされた。その中でもラッセルは午前のセッション終盤にC4ソフトタイヤを投入してタイムアタックを行い、トップタイムを記録。午後にはハミルトンが最も柔らかいC5でアタックを敢行してタイムをさらに縮めた。2日目まではラッセルが「フェラーリやマクラーレンに後れを取っていることは間違いない」と苦戦を認めていたが、ラップタイムで進歩を示した。

3番手にはレッドブルのセルジオ・ペレス、4番手にマックス・フェルスタッペンが続いた。

午後はピレリのウエットタイヤとインターミディエイト(浅溝)タイヤをテストするために散水車で路面をぬらしてのセッション開始。上位チームはここでもしっかりと走り込んでデータ収集を行ったが、中堅ではピットガレージで待機するチームも少なくなかった。路面は1時間半ほどで完全に乾いたが、走行ライン外は湿った部分も残る状態であったため、午後担当のドライバーは上位タイムを記録できていない。

アルファタウリは午前担当のピエール・ガスリーが淡々とテスト項目をこなしていったものの、11時34分の時点でクラッシュを喫して右フロントを破損。ダメージが大きく安全も見越して午後の出走は見送った。午後にドライブする予定だった角田裕毅は周回無しでテストを終えることとなった。

「(走行時間が失われて)少しフラストレーションもたまりましたが仕方がないですし、それでも今週のテストではよいデータも得られたので、次のバーレーンに向けて気持ちを切り替えてしっかりと準備をしたいと思います」

(米家峰起通信員)