東京オリンピック(五輪)代表の池江璃花子(21=ルネサンス)が、女子100メートル自由形決勝で54秒02の1位となったが、派遣標準記録にはわずかに0秒06届かず、今年の世界選手権(6月18日~7月3日、ブダペスト)の日本代表内定は5日に持ち越しとなった。

レース後は悔しさでプールからすぐに上がれなかった。ゴーグル越しにも表情が崩れていたことがはっきりと分かった。レース直後のインタビューでは「(大会初日の)50メートルバタフライのときから自分が情けなくて…。去年から何も成長していない。この1年頑張ってきたのになんでだろう…」と声を震わせた。

6日は50メートル自由形と100メートルバタフライの2種目にエントリーしている。その最終日について聞かれると「ここまで来るとちょっと明日もよくわからないが、それでも泳がないといけない」と声を振り絞った。その後のミックスゾーンでの会見では涙で質問に答えることができず、途中で打ち切られるような形となった。

池江はこの日の午前の予選では全体1位となる54秒86で決勝に進んでいた。

世界選手権などの代表を決める今大会、池江は2日の50メートルバタフライで派遣標準記録を突破できず、3日の200メートル自由形は棄権し、残り2日間に備えた。4日はこの種目のみにエントリーしていた。