東京オリンピック(五輪)代表の池江璃花子(21=ルネサンス)は決勝で1位となったがタイムは57秒89で、世界選手権(6月18~7月3日、ブダペスト)での個人種目の代表内定を逃した。決勝で派遣標準記録57秒79をクリアしたうえで、2位以内に入ることが条件だった。リレー種目では世界選手権出場の可能性がある。

池江はレース後、「まずは優勝できたことを嬉しく思う。昨日は棄権しようかと悩んだが、自分のために泳いで未来につながればと思った」と話した。

今大会で池江は、2日の50メートルバタフライに続いて4日の100メートル自由形で派遣標準記録を突破できず、「去年からまったく成長していない。この1年間頑張ってきたのになぜだろう」とレース後に涙した。最終日のこの日は50メートル自由形にもエントリーしていたが棄権し、本職”ともいえる100メートルバタフライ一本で臨んだ。予選では59秒59の全体8位でなんとか決勝に滑り込んでいた。

池江は19年2月に白血病を公表。約10カ月の入院生活を経て、同年12月に退院した。そこから驚異的な回復を果たし、昨夏の東京五輪にはリレー種目で出場した。