日本ハンドボールリーグ(JHL)女子で17度の優勝を誇り、今季は暫定4位のオムロンピンディーズ(熊本・山鹿市)関係者が26日、東京・築地の日刊スポーツ新聞社に来社した。

JHLは新リーグを24年9月に開幕予定。オムロンも8月末が締め切りだった参入審査資料を提出している。今後は審査委員会での審査を経て、10月に参入チームが決定する予定。オムロンのOGで広報を担当する元U-22(22歳以下)日本代表の松尾祐依さん(31)は「今までは実業団のチームとして動いてきたけれど(プロリーグ化で)選手個人に関する発信も増えていくと思います。地元を大事にしながら、ハンドボールの面白さを伝えていきたいです」と思いを語った。

強豪の東京女子体育大出身の松尾さんは現役引退後、京都の本社で勤務。新リーグへの参入を目指すことを機に、再びハンドボールに携わる機会を得た。

チームは21年7月にU-12(12歳以下)のチームを立ち上げた。地元は少子化による廃校や合併が進み、遠方からのバス通学による子どもたちの運動不足が課題。ハンドボールを通じて運動の機会提供はもちろん、子どもの職業体験などで地域を活性化させている。

新リーグ入りとなれば、同社のノウハウを生かしたメタバースによる観戦機会の提供なども視野に入れているという。松尾さんは「ピンディーズの魅力を社外はもちろん、社内にも伝えていきたい」と力強く意気込んだ。【松本航】