今月上旬のグランプリ(GP)ファイナルで初優勝した三原舞依(23=シスメックス)がマイペース調整した。

激戦から帰国して、まだ1週間。ショートプログラム(SP)の曲かけではダブルアクセル(2回転半ジャンプ)の着氷がやや乱れるなど、疲労を感じているようで調子を取材の冒頭で尋ねられると「うーん。まあ、何とかします。何とかします」と繰り返した。

イタリアから帰国後は「日本に着いた次の日はオフにして体を休めたんですけど、なかなか疲れが…。でも表に出さないようにコントロールして。ファイナルでショートもフリーも完璧ではなかったので、細かい部分を詰めて、できるように。短時間ではあったんですけど、やりたい練習は積んでこられたかな。去年から1年分の思い、競技を始めてから十数年分の自分を信じて演技したい」と持てる力は出し切るつもりだ。

昨季は悔しい4位だった全日本の舞台。「今年も立てることが一番。大阪での全日本なので、お知り合いとかたくさん来てくださる予定。皆さんの前で全てのことを出し切れたらいいなと思います」と語った。

ファイナル女王のプレッシャーは「あまりない」という。「ファイナルはファイナル、全日本は全日本なので」と言い「ここでしか味わえないものを楽しみたい」とも語った。

会場の東和薬品ラクタブドーム(なみはやドーム)は16年の全日本が開催された場所。三原は初の表彰台となる3位に入り、翌年の4大陸選手権1度目の優勝や世界選手権5位と躍進につなげた。

「今年もアイスショーでも滑らせていただいて。16年の全日本も、この舞台でした。いつも温かい応援をしていただいて、幸せだなと。この会場、お客さまが入ってくださった時、すごく暖かく、倍じゃきかないくらい暖かくなるので。結果は頑張った分だけついてくると思うので、できることを頑張りたい」

実際、会場に入ると「あらためて、来てみて青色のカラーがすごくキレイで、すごく好きで。初めて全日本に来た時と同じような、ワクワクと、うれしい気持ちがあります。あとは集中するだけ。まだまだ上を目指して頑張りたい」と全力演技を約束した。