日本が逆転で6連覇を成し遂げた。

18チームが参加し、男女各3人の6人制で実施された最終日の種目を一体となって制した。

ファイナルの相手は21年の東京オリンピック(五輪)決勝で敗れたフランス。開始早々、男子73キロ級で銅メダルの橋本壮市、女子70キロ級で金メダルの新添左季が相次いで敗れる苦しい展開となった。

次は田嶋剛希。先月の全日本選手権で90キロ級ながら4強入りした男が見事1勝を奪い返した。が、瀬川麻優が指導3の反則負けで1-3と再びリードされた。

ここで100キロ超級のエース斉藤立が登場。相手は怪物テディ・リネールが出場していないため、かなり力量差のある相手と対戦。斉藤が、あっという間に指導3を奪う反則勝ちを収めて星を1つ取り返した。

最後の6人目。日本は57キロ級で2年連続2位の舟久保遥香が出た。開始20秒、いきなり内股で技ありを奪われる。絶体絶命。しかし諦めなかった。粘って主導権を握り返し、得意の寝技を発動。横四方固めで逆転の一本勝ちした。3-3として代表戦に持ち込んだ。

勝敗を決する選手は抽選で決まる。6人から選ばれたのは新添だった。まだ勝ったことのないピノが相手で、リベンジを期した。

武器の内股がはまらず、再び苦しめられた。中盤には、左の小内巻き込みで完全に投げられた。主審が手を挙げる。フランスの一本…。

終わった。そう思われた瞬間、主審が取り消した。技に入った際、足を取った反則があり、一転、相手に指導が入った。さらにピノが、この試合2度目となる反則を犯す。ともえ投げからダイレクトに腕ひしぎ十字固めに入ろうとし、指導3つ目。新添の反則勝ちが決まった。日本の6連覇が確定し、日本の柔道家たちが歓喜を分かち合った。

チームは初戦の2回戦で韓国、準々決勝でジョージア、準決勝でオランダを退けて決勝に進んでいた。

この男女混合団体戦は、世界選手権で17年に採用されて以来、日本は5大会すべて制してきた。今回も制し、一昨夏の東京五輪では敗れた借りを返し、柔道発祥国のプライドを守った。【木下淳】