「大阪府立臨海スポーツセンター創立50周年感謝祭」が21日、大阪府高石市内で行われ、5月1日に引退を表明したフィギュアスケート、アイスダンスの「かなだい」こと村元哉中(30)、高橋大輔(37)組らが出演した。

ショッキングピンクの衣装に身を包んだ2人は「Love Goes」の曲に合わせて演技を披露。アンコールではリズムダンス(RD)曲「ソーラン節&koto」も滑り、集まった約350人の観客を楽しませた。

イベントには子どもから大人まで幅広い世代のスケーターが参加。それぞれ氷上でパフォーマンスした。

高橋は「今回(同センターでのイベント出演は)久々だったけど、スケーターが、アイスホッケーの方も含めて数がすごく増えてるなと思いました。活気があっていいなと思います」。

村元も「小さい子どもから大人の方まで、こういったイベントに一緒に参加できて滑れるのがすごいいい時間だなって感じた」とした。

同センターは、高橋が関大在学時にも使用していた。12年に耐震工事の必要性を指摘されて閉鎖の危機を迎えた際にも、高橋らの募金で存続に導いた経緯がある。

高橋は、閉鎖の危機があった約10年前を振り返り「1回なくなってしまったら本当に大変なこと。ギリギリだったと思うんですけど、存続できたことはすごく大きなことだった」。

加えて、現在の日本のリンク事情について「かなり少ない状況。県にひとつずつくらいリンクができれば(スケーターの)裾野が広がってくると思う」と話し、「このことはスケートに関わってる人たち全員で考えていかなければいけないし、地域の方であったり、いろんな方の協力がなければ維持していくのは難しいと思う。みんなで一緒に考えられたら」と話した。

同イベントには、同センター練習生OBの田中刑事(28)、町田樹(33)のほか、村上佳菜子(28)や鍵山優真(20)も登場。カナダにいる友野一希(25)は出演できなかったものの、録音で50周年をお祝いした。

同センターは72年に建設。昨年50周年を迎え、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑みて、1年遅れで開催を決行した。【竹本穂乃加】

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