日本大学アメリカンフットボール部の寮で覚醒剤と乾燥大麻を所持したとして、覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反(ともに所持)疑いで、部員の北畠成文容疑者(21)が警視庁に逮捕されたことを受け、日大の林真理子理事長、沢田康広副学長らが8日、記者会見を開いた。

◆質疑応答の主なやりとり

-理事長自身はいつ一連の報告を受けたか

林氏 私は7月18日に保護者の方から手紙を受け取った。7月13日には担当の者から問題が進んでいると聞いていた。

-ヒアリングを優先した対応は適切だったと考えているか

林氏 はい。考えております。

-大学が隠蔽(いんぺい)したという疑念を持たれているがどう思うか

林氏 隠蔽と言われることは非情に遺憾。私どもはまだ情報を把握しておりませんでした。きちんと皆さんに対応するためにはこれだけの期間が必要でした。

-8月2日の囲み会見は「言葉足らずだった」としたが、どうしてそのような発言になったか

林氏 私はギリギリまで学生の潔白を信じたいという気持ちでいっぱいだった。祈るような気持ちで“茶葉”と思われるものが大麻でないようにと、そればかりを考えていたのでそのような発言になった。

-適切な情報が適切な時期に自身に届けられたと思うか

林氏 学長と理事長は役割分担がある。学生のことですぐに上がってくるのは学長の方。学長で精査して重要なことになると私の所に上がってくる。これが大学の本来のシステム。適切なときに適切な情報を挙げてもらっていると認識しています。

-昨年の薬物使用の自己申告に関して、その時点で報告が上がっていたか

林氏 それは最近知りました。沢田副学長の話にあったとおり、私の事案ではないと沢田副学長が認識したと思っています。講習会などで処理したと聞いた。(対応は)適切だったと思う。沢田副学長が警察と相談し、いきなり学生の持ち物検査、尿検査をすることは大学生のプライバシーに関するのであり得ない。きちんと講習会を開いたことは適切だった。

-昨年大麻を使用したと自己申告した部員は今月逮捕された部員と別の部員か

沢田氏 捜査に関わることなのでお答えを差し控えます。

-昨年の時点で対応ができていたら今年のようなことは起きていなかったのではないか

沢田氏 昨年は昨年で部として適切な対応をしていたと思う。さらに別の対応すればどうなっていたかは分からないが、場合によっては変わっていたかもしれない。