楢崎智亜(27)が2大会連続の五輪出場を決めた。複合決勝で合計156・7点で、3位以内に与えられるパリ五輪内定条件を満たした。東京五輪では優勝候補筆頭に挙げられながら4位。雪辱を期すフランス行きを決めた。
複合はボルダーとリードを実施し、成績に応じた得点(各100点満点)の合計で順位が決まる。得意の前半のボルダーで全4課題(コース)を完登してトップで折り返した。到達した高さを競うリードは7位にとどまったが、他選手も難しい設定に苦しみ、メダル圏内に踏みとどまった。3位が確定すると、信じられないように自分を指さした。「ボルダリングが終わったとにリードが得意な選手が点数を稼いでいた。厳しい戦いになると思っていた。まさかの3位で、うれしいです」。いつもどおり感情は抑えめに喜んだ。
日本男子をけん引してきた第一人者で、世界選手権は16年にボルダー、19年にはボルダーと複合の2種目を制覇している。東京五輪後には、同大会の女子で銅メダルを獲得後に引退した野口啓代さんと結婚。この日は中継のレポーターとして来場していた愛妻と抱き合った。
「やっぱり僕にとって、いままでで一番悔しかったのは東京で金を取れなかった事。その気持ちは五輪でしか返せない」。たぐり寄せた雪辱の舞台になる。
◆楢崎智亜(ならさき・ともあ)1996年(平8)6月22日、宇都宮市生まれ。兄の影響で小5からクライミングを始める。同時期にやっていた器械体操が競技に好影響を与えた。宇都宮北高卒業後にプロ転向。16、19年W杯ボルダリング年間王者。19年世界選手権複合金メダル。趣味は読書。170センチ、62キロ。


